90年代アメリカ映画ベスト11

書類ファイルをいじっていたら、以前、映画美学校の事務局が戯れに現代アメリカ映画ベスト計画というのをやっていて、参加を求められたので書いた文章が出てきた。この計画、現在中断しているみたいで、せっかく書いたのにもったいないので、ここに掲載しておく。
「90年代アメリカ映画ベスト11」
今や映画の都がハリウッドでないことは誰の目にも明らかである。現在、それはリスボン、レニングラード、台北、テヘラン、シチリア、ロール、はたまた東京であるかもしれない。経済的な面で総体としてのアメリカ映画が世界を席巻していくのに反比例して、個々の作品の強度は弱まっていくばかりである。ポルトガル、ロシア、イランなどといった強豪チームを相手に戦うとして、誰をメンバーに選んだら、世界制覇できるだろうかと考えて選抜したのが、コイツラである。初めは11人も選べるだろうかと危惧していたが、選びはじめるとあいつも入れたい、こいつも入れたいということになり、最後には11人に絞るのに大変苦労した。さすがはアメリカ人、腐っても鯛である。このチームを率いてぜひW杯で優勝したい。

1.『許されざる者』（クリント・イーストウッド）
2.『ホット・スポット』（デニス・ホッパー）
3.『ゴースト・ドッグ』（ジム・ジャームッシュ）
4.『レインメーカー』（フランシス・フォード・コッポラ）
5.『スリーピー・ホロウ』（ティム・バートン）
6.『グッドフェローズ』（マーティン・スコセッシ）
7.『ダークマン』（サム・ライミ）
8.『ロスト・ハイウェイ』（デヴィッド・リンチ）
9.『ヴァンパイア／最期の聖戦』（ジョン・カーペンター）
10.『コップランド』（ジェームズ・マンゴールド）
11.『氷の微笑』（ポール・ヴァーホーヴェン）

（補欠）
『メリーに首ったけ』（ピーター＆ボビー・ファレリー）
『プリティ・ウーマン』（ゲイリー・マーシャル）
『羊たちの沈黙』（ジョナサン・デミ）
『マイ・プライベート・アイダホ』（ガス・ヴァン・サント）
『リトル・オデッサ』（ジェームズ・グレイ）
『ガンモ』（ハーモニー・コリン）
（追記）『スポンティニアス・コンバッション』（トビー・フーパー）は1989年の映画だと思って入れなかったのだが、実は1990年の映画であった（IMDbによる）。なので実はこれが裏ベストワン。

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