demonlover

hj3s-kzu2004-06-18

a)『demonlover』(オリヴィエ・アサイヤス
a)『イルマ・ヴェップ』と合せ鏡になっているような作品。前作でのマギー・チャンの彷徨は今作でのコニー・ニールセンのそれである。両者とも黒のぴったりしたボディースーツに身を固め、ホテルの窓を開けて戸外の空気に触れる時、ある種の自我崩壊にも似た危うさに身を晒す。マギーの香港からパリへの運動を引き起こしたものが、香港アクション映画(『ワンダーガールズ 東方三侠』)であったように、コニーのパリから東京への運動を引き起こすものも、日本産アダルトアニメである。しかもそのアニメで私たちが目にするものは、ファンタスムに満ちた性的放蕩であると同時に、どこか件のワイヤーアクションを思わせるような戦闘場面である。何故か両作品とも二人の女性がブティックで洋服を選ぶシーンまで対応している。