ストローブ=ユイレによるフォード
a)『水俣の図・物語』(土本典昭)
b)『こんにちは アセアン』(土本典昭)
c)『原発切抜帖』(土本典昭)
d)『海盗り―下北半島・浜関根―』(土本典昭)
今年のウィーン国際映画祭でストローブ=ユイレとジョン・フォードのレトロスペクティヴが行われることを赤坂大輔さんに教えてもらう。それだけなら別に驚くこともないのだが、ジョン・フォードのレトロスペクティヴの作品選定は何とストローブ=ユイレによるものだという。それはぜひ見てみたい!と思いサイトを覗くがまだ完全なリストは出来ていなかった。ただし以下のような説明が記載されている。
「このセレクションは多数の1920年代のあまり知られていないサイレント作品、初期のトーキー、それに『怒りの葡萄』(1940)、『果てなき航路』(1940)、『黄色いリボン』(1949)といった古典、さらに『太陽は光り輝く』(1953)、『長い灰色の線』(1955)、そして晩年の『シャイアン』(1964)、『荒野の女たち』(1965)といった作品を含む。」
他にどんな作品が選ばれるのだろうか。粋な計らいとはまさにこのこと。個人的には最近、最も興奮した映画的事件だった。なお『水俣の図・物語』と『原発切抜帖』が今日見たなかでは特に素晴らしかった。土本典昭もストローブ=ユイレと同様にパンクな映画作家である。つまりその作品は大いなるやさしさと怒りに満ちあふれているということだ(もちろんフォードも)。私はそうした映画作家にしか興味がない。
ウィーン国際映画祭レトロスペクテヴィヴ部門 http://www.viennale.at/en/preview/retro/