a)『キリストの一生』(ロベルト・ヴィーネ)★★
b)『東洋の秘密』(アレクサンダー・ヴォルコフ)★★★
お金がないので「映芸」のベストテン特集を立ち読み。最大の関心はなぜ『オペレッタ狸御殿』(鈴木清順)が総合でワーストワンなのかということ。調べてみると、これをワーストワンに入れたのが三人、あと一人がワースト何位だかに入れていた。その四人の合計点でワーストワン。でその理由を読んでみると、いずれも熱心な清順信徒であることを信仰告白しており、その期待が裏切られたということのようだ。キチンとどこが駄目なのかは書かれていない。そのうちの一人など(結構、著名な方なのだが)逆に「どこがいいのか証明してみろ!」と喧嘩腰である。今日、見た映画がたまたま福音書の映画化だっただけに、信徒というものは困ったものだと思った。それ以外は、岡田さん、井川さん、高橋さんら知人の選評を面白く読ませていただいたのと、上野昂志氏の評を拝読。井川さん、高橋さんともに『INAZUMA 稲妻』(西山洋市)をベストワンに選んでおり、ともに「大和屋竺」の名に言及しているのだが、大和屋竺に対する両者のイメージの微妙な齟齬が興味深かった。
なお、この傑作『INAZUMA 稲妻』は2/11に映画美学校で上映されるので、ぜひお見逃しなく。
詳しくはこちら http://blog.livedoor.jp/dai9980/archives/50437920.html
(訂正)『オペレッタ狸御殿』はワースト1位ではなく、ワースト2位でした。高橋さんも「人形」については語っているが、「大和屋竺」の名は挙げていない(ただし「人形」は「大和屋竺」を語る上でのキーワードであり、そのことが念頭に置かれた発言だとは思われる)。指摘してくれたYくん、どうもありがとう。やはり立ち読みではいけませんね。