撮影日誌 その2

朝十一時半より勝鬨橋下でのラストの銃撃戦の撮影からスタート。雨が危ぶまれたが、快晴。ゲリラ撮影なのでマシンガンとかの発砲音で、警官に呼び止められないかとビクビクものだったが、案外大丈夫なもんだね。階段の傾斜を利用して視線劇を試みたりして。二時間くらいでサクっと撮り終えるつもりが押しに押して終わったのが四時。Iさんの立ち姿はよい。マシンガンとか銃を構えるとホント、さまになる。ラストの聖母子像のようなカットの逆光も美しかった。その後、車を停めている駐車場をB学校裏の路地に見立てて、急遽、昨日撮りこぼしたファーストカットを素早く撮る。その後、京橋に移動。地下に降りたらちょうどSくんが撮影していて、彼らの控え室を譲ってもらって、ロケ場所に使用。ここからNさんに御登場いただいて、これまでシリアスムードだったこの作品にコメディ的要素を注入していただく。まず一番長いシーンをかなり割って撮った後、最後に残った2シーンを撮るには制限時間30分を残すところとなってしまったのだが、「ワンカット・ワンシーン」で切り抜けることにする。ここでもKさんがコメディエンヌぶりを発揮し、いきなりシナリオにないセリフとアクションを提案、面白いので即採用。ただ二番目に提示したアクションはさすがにありえなかったので不採用(面白いことは面白かったが)。でラストは一発オッケーでクランクアップ。終わってから野郎ばかりで天狗。さて、あとは編集を残すのみとなったがどうなるんでしょうか。ラッシュは結構よかったけど。結果を知りたい方は11/12の「十善戒」上映会で御確認下さい。少なくとも自分が今まで避けてきたことに今回は真正面から取り組んでいるので(脚本的にも、演出的にも)お楽しみに。