北京滞在記 最終回

結局、昨晩おそくまで歓談していたせいで、睡眠時間は一時間ほどしか取れず。朝六時起きして空港に向かう。着いた時は真っ暗闇で分からなかった空港と宋荘を結ぶ幹線道路沿いの景色が今朝はよく見える。至る所で道路工事。昨日のアルコールがまだ残っていてあまり気分がよろしくないが、車窓から携帯でいろいろ動画を撮りまくる。小一時間ほどで空港に着き、前田くん、ヨ氏ともしばしのお別れ。ドライバーのおじさんもこの一週間、どうもありがとう。出国手続きをすませると搭乗まで三十分ほど時間があるので、トイレで一吐きしてアルコールを抜く。バンの中におみやげを置き忘れたことに気づき、あわてて近くの免税店で、笹を食べるパンダのイラストと「中国」という文字がテキトーに箱にあしらわれたクッキーの詰め合わせを二つ買い込み機内へ。行きの飛行機には日本人の姿は全く見かけなかったが、帰りはかなり乗っているようだ。もっとも外見からは区別できない。風邪を引いたのか悪寒がする。機内食も全く手をつけず、お茶だけ飲む。何度か席とトイレを往復し、上から下からもう大変。トイレ待ちの間も立っている気力がなく、座りこんでしまう。日本人のスチュワーデスに風邪薬を頼むが、お出ししておりません、と断られる。殺す気か。Iさんが持っていた抗生物質をくれ(何病用かは謎)、気分的に少し楽になる。地獄の四時間を耐え、成田に到着。税関前でIさんと別れ、こちらは空港の健康相談室へ。いろいろな可能性を想像し(帰してもらえないとか)、少しびびっていたが、体温を計るだけで解放された(所要時間十分ほど)。とはいえまだ調子がわるいので、トイレでまた一吐きし、ポカリでバファリンを飲みくだし、ベンチで休憩。帰りの京浜急行で一時間ほど眠るが、起きたら汗びっしょりだった。帰宅するとすぐに暖かくして睡眠。それから丸一日半、爆睡。