a)『アウト・ワン 第六話〜第八話』(ジャック・リヴェット)◎
寝坊してしまい、第五話を見逃してしまう…
『パリはわれらのもの』のジャン・ルーシュ的なリメイクともいうべき『アウト・ワン』だが、最終話の美しくも痛ましいジュリエット・ベルトの銃撃シーンは、この映画にあって最もクリティカルな瞬間である。ここを見ずにリヴェットを「アンドレ・バザンに忠実な模範生」(ティエリー・ジュス)と呼ぶことは、リヴェットとバザンへの無理解以外の何ものでもないと思う。
リヴェットが書いたプレミンジャー論(それは演出論でもある)を前に翻訳したことを思い出したので(id:hj3s-kzu:20050410)、よかったらどうぞ(ちなみにリヴェットが論じている『天使の顔』は「獄中結婚もの」の最高傑作)。あ、そういえばクリス・フジワラのプレミンジャー論も最近出たね。

The World and Its Double: The Life and Work of Otto Preminger

The World and Its Double: The Life and Work of Otto Preminger


またご存知の方も多いと思うが、リヴェットに関しては以下の英語サイトが大変有益。
jacques-rivette.com: Order of the Exile http://www.jacques-rivette.com/
余談だが、尊敬している女性作家が私の溝口講演を客席でお聞きになられていたことを友人から教えてもらい激しく動揺する。知らなんだ。てか早く溝口論上げろって話ですね。