「シネ砦」第2号

hj3s-kzu2008-12-28

「シネ砦」第2号をいただく。今回の目玉は(安)氏によるブラック&ブルー論だろう。(長)氏は前回に引き続き、ガーリー全開で好調。「キモい。」の一語から始まる映画評とか初めて読んだ。個人的にツボだったのは(内)氏の「亜麻色の髪の乙女は騎乗位一回に値する」という一句。(赤)氏の「花小金井のTSUTAYAの棚の前にいると、自分が映画批評を書こうとしていることなど、なんだか夢の中のことのように思えます」の言葉にはハッとさせられる。表裏で101本分の短評をあっという間に読み終えてしまったが、あえて難があるとすれば、このreadabilityだろう。紙面を漂う読者の視線の滞空時間をなるべく遅延させる「読み難さ」を志向することこそ、ネットではなくあえて活字で出す意義ではなかろうか。
a)『不戦勝』(イェジー・スコリモフスキ)◎
b)『ブキャナン再び馬に乗る』(バッド・ベティカー)◎