a)『闇を見つめる羽根』(辻直之)○
b)『一緒にいて』(エリック・クー)◎
c)『愛のコリーダ』(大島渚)◎
無修正の『愛のコリーダ』が日本で上映されたのって、もしかしたらこれが初めてではなかろうか。もちろん、ゆで卵ヌプッ!スポッ!もちゃんと見られた。大学生の時、初めて見て以来、大好きで何度も見ているこの作品だが、今回ようやく完全な形で見ることができて嬉しい。見ながらいかに自分が大島渚の影響下にあるのか分かった(ちなみに私が最初に作家論の対象として選んだ映画作家は大島渚だったりする。ただし未完)。個人的には喜重より断然、渚。後期溝口組を支えた岡本健一の照明が愛し合う二人の身体に光輝を与える、この美しい作品が無修正で劇場公開される日が来るまで日本は文化的に三流国である。なお未見の方には幸い米クライテリオンから素晴らしいDVDが出たのでそちらをオススメする。