関西訪問記Part2 その6

今日は同志社大学で赤坂さんの講演があるので、ホテルをチェックアウトしてから京都駅に直行し、コインロッカーにキャリーバッグを預けてから、バスに乗って四条河原町まで。上映会が始まるまで、まだかなりの時間があるので、依頼されていた原稿作成をすべく四条河原町のマックの三階に陣取る。まだ午前中なので客席は誰もおらず、貸し切り状態。ところが調べものをするために無線LANを繋ごうとしても数分おきに接続が切れてしまう。これじゃ仕事にならん。どーなってんの、ワイヤレスゲートさん(&マクドナルドさん)?通常だったら一時間もあればできてしまう仕事なのに、使えない無線LANにいらいらしながら、四時間くらいかけて、やっとこ原稿を上げる。ところがこれを依頼主に送信しようとしてもできず……。あー腹立つ。とりあえず作業を終了し、今出川に向かうことに。
京都市内は地下鉄と阪急電車が入り組んでいて、乗り換えると割高になってしまうので、節約しようとバスの一日乗車券を買った。これを有効活用すべく今出川行きのバス停を探すが見つからず。結局、烏丸通りの交差点まで歩いてしまい、ようやくバス停を見つけるが、一時間に一本しか来ない路線だった……。潔く諦めて、すぐそばの地下鉄入口に入る。昨日に引き続き、また一日乗車券を無駄にしてしまった。がっくり。
上映された『閉ざされた谷』(ジャン=クロード・ルソー)はすでにフランスからDVDを取り寄せていたのだが、赤坂さんの講演付きとなれば行かない手はない。当初は桃の短編集を見たらそのまま夜行で帰るつもりだったのだが、今日まで滞在を延ばしたのはこのため。講演は80年代ゴダールのある発言を敷衍して、そこからルソーの作品の特徴を炙り出してみせる刺激的なものだった。昨晩、友人から三条御幸町のライブハウスで喇叭社の松野くんの弾き語りライブがあるという情報をメールで教えてもらい、それに行きたかったので、赤坂さんに軽く挨拶を済ませ、地下鉄で市役所前まで移動。
で、iPod touchの地図を頼りに会場を探すが見つからず。友人に電話するも繋がらず。途方に暮れつつ、どんどん道を下って行くが、どう考えてもこのあたりにはなかろうと思い、もと来た道を引き返す。そういえばこの辺、去年、桃で京都映画祭に来たとき歩いたよなーとぼんやり思いつつ、もしやと思い、ふと角の建物を見ると目的の場所が!雑居ビルの入口から階段を下りていくとすぐにそのライブハウスの名前が掲示されたドアがあり、開けようとするが開かない。でも中からは音楽が聞こえてくる。どーなってんの?と思いつつ、再び地上へ。あ、もしかしてあそこは裏口かと思い、建物の角を曲がると入口発見。
中に入り、バーテンさんに、松野くんの出番終わっちゃいましたか、と尋ねると、これで最後だと思います、とステージの方を向く。その方向を見ると松野くんが後片付けをしていた。がーん。挨拶をすると、私がここにいることに驚いた顔をするので訳を話すと、友人たちのテーブルに案内してくれた。朝マックしか食べていないことを思い出し、飯とビールを食しながら、次のバンドのライブを聞きつつ、小一時間ほどおしゃべり。音がでかすぎて会話するのが困難。友人は松野くんのライブの素晴らしさを語っていた。ううっ。
友人がそろそろ帰るというので、私も一緒に店を出る。夜も市内バスは運行していると教えてもらったので、三条で別れ、一日乗車券を有効に活用し、京都駅まで。そのまま夜行バスで爆睡しているうちに帰京。

a)『閉ざされた谷』(ジャン=クロード・ルソー)◎