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a)『大雷雨』(ラオール・ウォルシュ)◎
b)『歴史は女で作られる』(マックス・オフュルス)◎
「『大雷雨』では高圧線の鉄塔からエドワード・G・ロビンソンを落下させているし」とか「『大雷雨』の場合は、送電線の上で争いあう二人の男をできれば同時に愛したいと思ってもいそうなマレーネ・ディートリッヒが豪雨をついて見上げている姿が豪雨をついて見上げている姿が、やはり俯瞰で捉えらえている」という一節を『映画の神話学』で読んで以来、見たい見たいと思い続け、「高圧線の鉄塔から落下」とか「送電線の上で争いあう」なんて、そんなものどうやったら撮れるんだ!とここ二十年くらい妄想をたくましくし、私の「死ぬまでに見たい映画」の一本だった『大雷雨』をようやく見ることができた。で「落下」をどうやって処理するのだろうとクライマックスを息をつめて見守ったが、そうか、そういうことだったんですね(爆)。普段、ディートリッヒに女を感じることはないのだが、豪雨の中、髪もびっしょり濡れ、襟を立てたコートに身を包んで寒そうに凍えている、すっぴんぽいメイクののディートリッヒはまぎれもなく女だった。

映画の神話学 (ちくま学芸文庫)

映画の神話学 (ちくま学芸文庫)