あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
それでは早速2016年のベストテンを。新作、旧作ともにスクリーンで見たものに限定。
その前に特別賞を。
『Take Me Home』(アッバス・キアロスタミ)
昨年のオリヴェイラに引き続き、今年はリヴェット、さらにはキアロスタミまでが亡くなってしまった。本当に残念としか言いようがない。キアロスタミのこの最後の短編はゆったりとした時間の流れる中、観客の目と耳をひたすらスクリーンに釘付けにしつつ解放させる、ユーモアとサスペンスにあふれた、実に彼らしいとぼけた作品だった。
さて新作映画ベスト。先達に敬意を表し、生年順。
『共産主義者たち』(ジャン=マリー・ストローブ)
『皆さま、ごきげんよう』(オタール・イオセリアーニ)
『教授のおかしな妄想殺人』(ウディ・アレン)
『イレブン・ミニッツ』(イエジー・スコリモフスキ)
『BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』(スティーブン・スピルバーグ)
『フランコフォニア ルーヴルの記憶』(アレクサンドル・ソクーロフ)
『あなた自身とあなたのこと』(ホン・サンス)
『トレジャー オトナタチの贈り物。』(コルネリュ・ポルンボユ)
次に旧作映画ベスト。製作年度順。
『一番強い者』(アルフ・シェーベルイ、1929)
『夢を見ましょう』(サッシャ・ギトリ、1936)
『若い人』(豊田四郎、1937)
『ひよどり草紙』(加藤泰、1952)
『チャイナ・ゲイト』(サミュエル・フラー、1957)
『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』(キン・フー、1967)
『物質の演劇』(ジャン=クロード・ビエット、1977)
『フランシスカ』(マノエル・ド・オリヴェイラ、1981)
『タイペイ・ストーリー』(エドワード・ヤン、1985)
『フィクション。』(モーリー・スリヤ、2008)
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