2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

パリは彼らのもの

今日は日仏にギリギリというか、正確には二分遅れで到着したのだが、まあ予告編があるから間に合うだろうと入口のドアを開けるが、はて?「映画受付」の札がIFにも2Fにも見当たらない。IFの窓口で尋ねると、満員御礼、SOLD OUTとのこと。「補助席も?」、「…

ハイブロンのケートヒェン

a)『ハイブロンのケートヒェン』(エリック・ロメール) b)『「聖杯伝説」リハーサル風景』(ジャン・ドゥーシェ) 休みなのに今日も雨。結局、今月は五回あった土曜日のうち、四回が雨だったわけで、今日も映画館では映画を見れず。というか靴の問題に関し…

パリは我らのもの

a)『パリは我らのもの』(ジャック・リヴェット)

2046

a)『2046』(ウォン・カーウァイ) a) スターとは何か。それは光を受け止め、反射させる表面である。そして私たちはその表面に推移する微妙な輝きや翳りに胸を締めつけられるのだ。その意味ではトニー・レオン、チャン・ツィイー、フェイ・ウォン、コン・リ…

Basta!

a)『関東おんな悪名』(森一生) b)『山猫』(ルキノ・ヴィスコンティ) c)『名刀美女丸』(溝口健二) a)諸肌を脱いで長ドスを手にたった一人で殴込みをかける安田道代に痺れる。先日の蓮實重彦氏の講義(id:hj3s-kzu:20041013)で時間の都合で上映されなか…

今日も雨、無為に過ごす

今日はアトム・エゴヤンの初公開の二本を見に行くつもりだったのだが、雨が降っていたので中止。家で溜まっていく一方の録画済DVDを整理しているうちに日が暮れてしまった。『ソドムの市』のトークショー付き招待券が当たったのだが、仕事で行けないことが判…

11月のオススメ

特集上映 11/1〜11/12 森崎東 レトロスペクティブ@シアター・イメージフォーラム http://homepage3.nifty.com/showcine/koya/imageforum.htm ☆ 『喜劇 女は度胸』と『喜劇 特出しヒモ天国』がニュー・プリント。ビデオ化されている作品もかなりあるが、ビデ…

アデュー東京国際映画祭

a)『身体から心へ』(ポール・ヴェキアリ) 結局今年は東京国際映画祭には行かず終いになりそうだ。チャン・チェとジョニー・トーは早々に売り切れてしまい、森崎東は来月公開だし、他に見たいものがない。借金してでも釜山に行くべきだった…

台風の次は地震かよ

a)『ある女の愛』(ジャン・グレミヨン) b)『アメリカ消防夫の生活』『大列車強盗』『アンクル・トムズ・キャビン』『チーズ・トースト狂の夢』(エドウィン・S・ポーター) 映画の帰りに新宿まで寄って、ツタヤが半額セールだったので、古典ハリウッド映画…

カラックスの選んだ15本

12月にシネマテーク・フランセーズでレオス・カラックスのレトロスペクティヴをやるそうだ(まだ4本しか撮っていないのに!)。*1同時に「レオス・カラックスへの白紙委任状」として、彼が選んだ映画を15本上映するのだが、これが実に素晴らしいラインナップ…

続 夫婦刑事2

a)『続 夫婦刑事2』(万田邦敏) b)『マルクス兄弟デパート騒動』(チャールズ・ライスナー) c)『マルクス一番乗り』(サム・ウッド) d)『シューティング』(モンテ・ヘルマン) a) 優れた映画作家というのは同時に喜劇作家でもあるわけだが、その例にもれ…

a)『モアナ』(ロバート・フラハティ) b)『悩める花』(ウィリアム・デミル) c)『悲愁物語』(鈴木清順)

a)『俺は田舎のプレスリー』(満友敬司)

a)『傷だらけの挽歌』(ロバート・アルドリッチ)

西山洋市語録

『ソドムの市』(高橋洋)のサイトに最近「西山洋市語録」なるものが掲載されている。これが実にためになる内容なので、映画を志す若者は心して読むように。 http://www.showko.net/~sodome/goroku.html

a)『前金』(ルキノ・ヴィスコンティ) b)『栄光の日々』(ルキノ・ヴィスコンティ) c)『海底王キートン』(バスター・キートン/ドナルド・クリスプ) d)『最後の命令』(ジョセフ・フォン・スタンバーグ)

蓮實重彦とことん日本映画を語る vol.9

祝、新生ABCでの最初の講義。本日のお題は「切ること―時代劇における対決の構図」である。例によってメモを取っていないので、私の脳内でリミックスされたレジュメであることをお断りしておく。 先日行われた京都映画祭の時代劇特集に日参したという蓮實氏。…

ちょっと振り向いてみただけの…

a)『夏の嵐』(ルキノ・ヴィスコンティ) b)『疲れ切った魔女』(ルキノ・ヴィスコンティ) c)『異邦人』(ルキノ・ヴィスコンティ) c) カミュの『異邦人』といえば、カフカの『変身』と並んで、かつては中高生が夏休みに読む本の定番だったわけだが、今ど…

今日もヴィスコンティ

a)『アンナ・マニャーニ』(ルキノ・ヴィスコンティ) b)『白夜』(ルキノ・ヴィスコンティ) c)『地獄に堕ちた勇者ども』(ルキノ・ヴィスコンティ) 映画祭が始まる前までは、何で今ごろヴィスコンティなんだよとか、値段が高いとか文句を言っていたのだが…

RIP JD

ジャック・デリダ氏が亡くなりました。心より御冥福をお祈りいたします。 a)『ある三面記事についてのメモ』(ルキノ・ヴィスコンティ) b)『熊座の淡き星影』(ルキノ・ヴィスコンティ) a) ローマ郊外に出来た新興団地で14歳の少女が殺される。この映画は…

台風のためヴィスコンティをあきらめウォルシュを見る

a)『遠い喇叭』(ラオール・ウォルシュ) b)『攻撃目標ビルマ』(ラオール・ウォルシュ) 今日は『栄光の日々』(ヴィスコンティ)を見に行く予定だったのだが、台風接近により断念。ずぶぬれになって映画を見るのって結構不快なので(特に足元。去年のドラ…

略してイン・パブ

a)『イン・パブリック』(ジャ・ジャンクー) b)『小山の帰郷』(ジャ・ジャンクー) b) ジャ・ジャンクーが映画学校時代に自主製作で撮った処女作。現在世界的に注目を集めている映画作家の才気溢れる華麗な作品、といったものでは全くなく、ただもうぶっき…

東京イン・パブリック

a)『ネオンの女神たち』(ユー・リクウァイ) b)『東京イン・パブリック』(ジャ・ジャンクー) b) この作品を見て、「やはりジャ・ジャンクーは凄い」と絶賛したり、あるいは「やはりジャ・ジャンクーは駄目だ」と貶したりするのは、ともに間違いである。し…

杏子と杏

a)『昭和おんな博徒』(加藤泰) b)『オーバードライヴ』(筒井武文) a) 冒頭、開いた戸口から降りしきる雨が奥に見える小屋で、江波杏子がドスでやくざの一人を刺し殺すローアングルの長い充実した固定画面に続いて、吐息の乱れた彼女の横からのバストショ…

阿片戰爭

a)『阿片戰爭』(マキノ正博) a)「日本人」が一人も出て来ない「日本映画」、より正確に言うと私たちがスクリーンに目にしているのは明らかに見覚えのある日本人スターたちなのだが、彼らは物語上では「中国人」だったり「英国人」だったりする。にもかかわ…

ジュ・テーム、ジュ・テーム

a)『ジュ・テーム、ジュ・テーム』(アラン・レネ) a)ある意味、バカ映画。自殺未遂から回復した男がタイムトラベルを研究している秘密施設にリクルートされ、巨大なジャガイモみたいなグロテスクなタイムマシーン(胎内を思わせる)に入ってタイムスリップ…

吉田喜重まつり・補遺

a)『秋津温泉』(吉田喜重) b)『さらば夏の光』(吉田喜重)

水で書かれた物語

a)『水で書かれた物語』(吉田喜重) b)『フォッグ・オブ・ウォー』(エロール・モリス) a) 松竹時代とATG時代に挟まれた時期の、『水で書かれた物語』から『樹氷のよろめき』にいたる吉田喜重の作品群を特徴づけるのは、「性的不能の身体」という主題であ…