2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Happy Birthday,Mr.Eastwood.

a)『10話』(アッバス・キアロスタミ) b)『シャンタル・アッケルマン、自画像』(シャンタル・アッケルマン)

陰謀と共犯者

a)『スピリチュアル・コンストラクション』(オスカー・フィッシンガー) b)『デュエル』(ジャック・リヴェット) c)『発禁本―SADE』(ブノワ・ジャコー) a) 人が豹になり、ボールになる。玄関が顔になり、人を吐き出す。ベッドの脚が伸び、人を載せたまま…

人生って素晴らしい

a)『スピリチュアル・コンストラクション』(オスカー・フィッシンガー) b)『デュエル』(ジャック・リヴェット) c)『労働者たち、農民たち』(ストローブ=ユイレ) d)『ビッグ・フィッシュ』(ティム・バートン) e)『ロンゲスト・ヤード』(ロバート・…

恩寵について

a)『グレースと公爵』(エリック・ロメール) b)『クモガニとトウギョ』(ジャン・パンルヴェ) c)『恵みの映画の断片』(ジョアン・セーザル・モンテイロ) a)この作品については「ユリイカ 2002年11月号 特集 エリック・ロメール」と蓮實重彦による作品評…

俗悪さについて

a)『トスカ』(ブノワ・ジャコー) b)『悪魔の植物人間』(ジャック・カーディフ) a) ブノワ・ジャコーは駄目になってしまったのだろうか。マルグリット・デュラスの助監督であったこの映画作家は、彼女の死(1996年)を囲むようにして撮られた二本の傑作『…

葡萄牙まつり

a)『家宝』(マノエル・ド・オリヴェイラ) b)『ソフィア・デ・メロ・ブレイネル・アンドレセン』(ジョアン・セーザル・モンテイロ) c)『死人の靴を待つ者は裸足で死ぬ』(ジョアン・セーザル・モンテイロ) a)「家宝」とはよく言ったものだ。まさに家宝の…

ウラジミールとローザ

a)『フルスタリョフ、車を!』(アレクセイ・ゲルマン) 今日は昼に御茶ノ水に行き、夜は飯田橋に行くつもりだったのだが、昨夜、朝まで起きていたので、目覚めたのが昼の三時で当然、昼の部には間に合わないので諦め、さて夜の部をどうするかと、ぎりぎりま…

6月のオススメ

特集上映〜 6/27 アジア映画―“豊穣と多様”@フィルムセンター http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2004-05-06/kaisetsu.html ☆6月はフィリピン映画を中心に見るつもり。ブロッカ、イシュマエル・ベルナール、タヒミックあたりを。結局5月は全く行けなか…

エディット・スコブのために

a)『地獄のケーキウォーク』『地獄の鍋』『悪魔の下宿人』『青ひげ』(ジョルジュ・メリエス) b)『顔のない眼』(ジョルジュ・フランジュ) a)映画生誕百年というから、今から約十年ほど前(時の経つのは早い!)のNFCのメリエス特集の時に80本ほどまとめて…

狂人の二つの体制

a)『赤ちょうちん』(藤田敏八) b)『骨』(ペドロ・コスタ) c)『恐怖を売る男達』(ジャック・ターナー) ジル・ドゥルーズの『狂人の二つの体制』の翻訳がついに出た!『無人島』同様、二分冊で今回は上巻から登場。早速、購入し読み始める。また何をとち…

見ちがい言いちがい

a)『獣の血』(ジョルジュ・フランジュ) b)『悪魔の手』(モーリス・トゥールヌール) c)『アウト・ワン 第1話-第2話』(ジャック・リヴェット) 某映画同人誌のサイトに載った『エレファント』評を読んで、思わず仰け反った。その評では『エレファント』…

Champ contre champ!

a)『魔女』(ベンヤミン・クリステンセン) b)『マチネー/土曜の午後はキッスで始まる』(ジョー・ダンテ) マチネー/土曜の午後はキッスで始まる 発売日 2002/02/22売り上げランキング 36,915Amazonで詳しく見る 『Notre Musique』(ジャン・リュック・ゴ…

ジョルジュ・フランジュを讃える

a)『ジョルジュ・フランジュ、幻視者』(アンドレ・S・ラバルト) b)『アベル・ガンス、過去と未来』(ネリー・カプラン) c)『ジュデックス』(ジョルジュ・フランジュ) d)『山師トマ』(ジョルジュ・フランジュ)

たぶん悪魔が…

a)『ソドムの市』(ピエル・パオロ・パゾリーニ) b)『ナイト・コール』(ジャック・ターナー) c)『悪魔の手』(モーリス・トゥールヌール) d)『サバス』(マルコ・ベロッキオ) 衝動的に Amazon.fr でジョアン・セーザル・モンテイロのDVDボックスを注文…

カエターノ・ヴェローゾを聴く

『アウト・ワン』(ジャック・リヴェット)を数日前から見始めていて、これが何度めかの挑戦なのだが、字幕無しでだらだらと続く(褒め言葉です)物語なので、油断するとついつい眠ってしまう。今日も11pmから見出したのだが、寝てしまい、目が覚めたのは4am…

ロドルフ・ビュルジェを聴き逃す

a)『白雪姫』(ジョアン・セーザル・モンテイロ) b)『オランダの光』(ピーター=リム・デクローン)

ジャンヌ・バリバールを見る

今日は吉祥寺にジャンヌ・バリバールのライブを見に行く。てっきり19時に開演だと思っていたのだが、実際は19時開場、20時開演なのだった。おかげで早く着いてしまい。かなり前の方に陣取ることができた。ジンジャー・エールを手に赤坂氏と語らいつつ、なか…

再びペドロ・コスタに会う

今日はジャンヌ・バリバールの朗読会に行く。不粋な人間なのでこの手のものには普段、足を運ばないのだが、何といってもジャンヌ・バリバールである。これは行かねばならない。共演は山崎直子さん。テクストはピエール・アルフェリの小説からの抜粋。「朗読…

雨の日曜日

ペドロ・コスタに会う

a)『無邪気な喜劇』(ラウル・ルイス) a) (きりんさんの御指摘により一部訂正してあります。コメント欄を参照のこと) この作品の終映後、ジャンヌ・バリバールのティーチ・インがあったので、この映画に印象的な役で出ていたエディット・スコブについてま…

見ることのシミュレーション

a)『この世界を覗く―戦争の資料から』(ハルーン・ファロッキ) b)『アイ/マシーンIII』(ハルーン・ファロッキ) この間の『囚人を見ているのかと思った〔監獄の情景〕』、『遠くの戦争〔隔てられた戦争〕』と合せてファロッキの作品について考えてみる。 …

Godardへの手紙

以下に読まれるのはid:Godard:20040505への返信。 * id:Godardさん、まずは拙作『吉野葛』への長文の批評どうもありがとう。この作品についてはいろいろな人から意見を聞いたが、今のところ、君の批評が最も面白いし、もし私がこの映画を見たことがなかった…

映画と犬たち

a)『子供たち』(マルコ・ベキス) b)『苺とチョコレート』(トマス・グティエレス・アレア) c)『女囚701号 さそり』(伊藤俊也) 最近出た『映画の授業』(映画美学校の講義の採録、良書)の塩田明彦氏のシナリオ論だったか演出論に、『さそり』につい…

夜よ、こんにちは

a)『夜よ、こんにちは』(マルコ・ベロッキオ) a)『夜よ、こんにちは』というタイトルが語るように、この物語の登場人物たちは夜と昼のあわいに拡がる薄暗がりの空間の中に生きている。もちろんそれはおそらくローマ市内のアパートでの出来事なのだが、「赤…

Classique=Moderne

a)『カリオストロの帰還』(ダニエーレ・チプリ&フランコ・マレスコ) b)『チューブ博士の狂気』(アベル・ガンス) c)『アッシャー家の末裔』(ジャン・エプスタイン) d)『永遠の語らい』(マノエル・ド・オリヴェイラ) e)『キル・ビル Vol.2』(クエン…