何て素晴らしい一日!

hj3s-kzu2004-04-22

a)『世界の心』(D.W.グリフィス)
b)『ヴァンダの部屋』(ペドロ・コスタ
a)この作品においてリリアン・ギッシュが神々しい美しさをはなっているのはもちろんだが、そのために妹のドロシー・ギッシュの魅力を見過ごしてはならない。ロバート・ハロンを誘惑しようとする気丈な彼女は、ややボーイッシュな雰囲気をまとい、ウクレレを小脇に抱え、てっぺんに房のついたベレー帽を斜に被っている。ロバート・ハロンに対する時の彼女はやや斜に構えて、一方の肩を落として、上目遣いで彼に話しかけたり、少し離れたところから彼に振り向いたりするのだが、その様子はとてもチャーミングだ。見直す度に彼女に参ってしまう数少ない作品。
D・W・グリフィス傑作選 [DVD]
b)この作品については、この作品のパンフレットとアテネフランセペドロ・コスタ特集のパンフレットを参照のこと(合本がまだ青山ブックセンターで手に入るはずだ)。この種の小冊子としてはともに大変充実した内容である。この傑作について、この他に付け加えるべきことがあるとは思えない。その他、彼についての情報はid:hj3s-kzu:20040405を参照して下さい。
ヴァンダの部屋 [DVD]
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今年のカンヌ映画祭の作品ラインナップが発表された。コンペ部門は、といえば、マイケル・ムーア押井守是枝裕和…ファンには悪いが、ちょっとこれは酷すぎるんじゃないのか。ゴダールの新作『私たちの音楽』はコンペ外。まあ別格ということでこれは許す。シネフォンダシオン部門には映画美学校から『春雨ワンダフル』が出品されているが、これもなあ…、なぜ『緑色のカーテン』じゃないんだゴルァ!ちなみにオーバーハウゼン国際短編映画祭には『如雨露』…ゴルァ!