2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧
a)『囚人を見ているのかと思った』(ハルーン・ファロッキ) b)『遠くの戦争』(ハルーン・ファロッキ) これらについては、来週のファロッキ特集の時に一緒に書くつもり。会場で偶然、来週の特集でトークショーをなさる赤坂大輔氏と渋谷哲也氏のお二方に会…
『吉野葛』上映会、おかげさまで無事終わりました。実は当初、どうせ身内しか来ないのでは、と思っていたのですが、勤務先からメトロリンク日本橋を使って会場に行ってみてびっくり。一般のお客さんが半分以上を占めていました。おそらくそのうちの何人かの…
a)『ポリーナは行ってしまう』(アンドレ・テシネ) b)『ぼくの好きな先生』(ニコラ・フィリベール) c)『ロスト・イン・トランスレーション』(ソフィア・コッポラ) a) テシネも初めはこういう映画を撮っていたんだなぁ、と感慨を深くさせられる才気あふ…
a)『天国の晩餐』(トマス・グティエレス・アレア) b)『ルシア』(ウンベルト・ソラス) a)大プランテーションを所有しているブルジョワが柵の外で勃発したキューバ革命から身を防ぐために、大邸宅(プランテーションが敷地内にある)に一族・奴隷とともに…
特集上映 4/24〜5/16 イメージフォーラム・フェスティバル2004 http://www.imageforum.co.jp/festival/index.html ☆目玉はやはり4/30と5/5のハルーン・ファロッキ特集。アテネのファロッキ特集と一緒にどうぞ。4/27〜6/27 アジア映画―“豊穣と多様”@フィルム…
a)『世界の心』(D.W.グリフィス) b)『ヴァンダの部屋』(ペドロ・コスタ) a)この作品においてリリアン・ギッシュが神々しい美しさをはなっているのはもちろんだが、そのために妹のドロシー・ギッシュの魅力を見過ごしてはならない。ロバート・ハロンを誘…
○シネフィル・イマジカ http://www.cinefil-imagica.com/ 何といっても『戦火の傷跡』(サミュエル・フラー)が目玉だろう。『赤い矢』(フラー)とジョン・カサヴェテス特集もあり。 シネフィル・イマジカさん、今度はフラーの『ベートーヴェン通りの死んだ…
フィルム・センターで16時の回から上映のサンティアゴ・アルバレスとトマス・グティエレス・アレアの短編を楽しみに通常通り家を出たのだが、電車に乗っていやに進み具合が遅いなと感じ、そういえば今日は日曜なので快速はないのだということに思い至る。い…
a)『最後の晩餐』(トマス・グティエレス・アレア) b)『素晴しい哉人生』(D.W.グリフィス) c)『ローナ・ドゥーン』(モーリス・トゥールヌール) a) トマス・グティエレス・アレアは知られざる巨匠である。「知られざる」という形容詞がついてしまうこと…
仕事帰りにぶらっと本屋に立ち寄ったら、岩波文庫の新刊コーナーの前で足が止まる。何とブレヒトの『肝っ玉おっ母とその子どもたち』が出ているではないか!(翻訳はもちろん岩淵達治氏)この戯曲は彼の作品中でもベスト5に入る傑作である。未來社の『ブレヒ…
a)『ハノイ13日火曜日』『79歳の春』(サンティアゴ・アルバレス) 一輪の花が咲く。そのクローズアップが数ショット続いたあとに、画面はその位置に地上に落下しつつある黒い物体の後部の羽根がまるで先ほどの花のように花開いている様を映し出す。それはゆ…
a)『国民の創生』(D.W.グリフィス) b)『帰郷』(ヨーエ・マイ) c)『レボルシオン 革命の物語』(トマス・グティエレス・アレア) a) 原題は"The Birth of a Nation"、つまり「ネーション」の誕生についての物語である。ここで言う「ネーション」とはもち…
a)『花と蛇』(小沼勝) b)『ダムド・ファイル 第23話 映画館・中村区』(万田邦敏) c)『映画史 1A すべての歴史』(ジャン=リュック・ゴダール) a) id:hj3s-kzu:20040401で、リメイク版の『花と蛇』(石井隆)をかなり手厳しく批判したが、では小沼版が…
a)『エレファント』(ガス・ヴァン・サント) 最初に電柱と空が映る。雲はハイスピードで流れていき、さらに文字通り雲行きが怪しくなり、ついには真っ黒な夜空となる。遠くに街灯が灯っているだけだ。次のショットはおそらく車窓から仰角で撮られた流れてい…
a)『鉄西区 第2部:街』(ワン・ビン) ドラッグストアというほど気のきいたものではない雑貨店に、毎日ぶらぶらと何をするわけでもなく、無為に日常をやり過ごしている不良たちがどこからともなく集まって、そこで煙草を吸い、電話をかけ(彼らはもちろん携…
googleなどから「ペドロ・コスタ」で検索してこのサイトに来た方もたくさんいるみたいなので、この際、ペドロ・コスタ関連の記事をまとめてみることに。『伯爵夫人』(チャールズ・チャップリン)が入っているのは、彼が講義でこの作品を取り上げたため。ま…
a)『ロバと王女』(ジャック・ドゥミ) b)『ハレルヤ』(キング・ヴィダー) c)『ストライキ』(セルゲイ・エイゼンシュテイン) a) ジャック・ドゥミの全作品を見たわけではないにもかかわらず、彼の最高傑作だと言ってしまいたくなるような素晴らしい作品…
a)『鉄西区 第1部:工場』(ワン・ビン)ハイテク関連やインターネット株の上場をラジオが告げる。それを聞くともなしに聞いている労働者たちはそうした市場の流行からは取り残された人々である。グリーンを基調とした彼らの休憩室からやおら一人が立ち上が…
a)『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』(ジョー・ダンテ) b)『花と蛇』(石井隆) a)「狂躁的」という言葉がこれほど似つかわしい映画もないだろう。バックス・バニーとダフィ・ダックを初めとする「登場人物」たちは、映画の最初から最後…