Happy New Year !

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 早速2025年のベストテンを。今回もあえて時流に逆らい、全て映画館で見たものに限定で。

 

まずは新作映画ベスト。先達に敬意を表し、生年順。

 

メガロポリス』(フランシス・フォード・コッポラ

『HERE 時を越えて』(ロバート・ゼメキス

『マゼラン』(ラヴ・ディアス

『旅人の必需品』(ホン・サンス

『春の木』(チャン・リュル)

『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』(ジェームズ・マンゴールド

マスターマインド』(ケリー・ライカート)

『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』(ウェス・アンダーソン

『グランドツアー』(ミゲル・ゴメス)

『枯れ葉』 (アレクサンドレ・コベリゼ)

 

次に旧作映画ベスト。公開年度順。

 

『大疑問』(D・W・グリフィス、1919)

『当たり狂言』(アラン・ドワン、1925)

『パンチョ・ビリャと進め』(フェルナンド・デ・フエンテス、1936)

白薔薇は咲けど』(伏水修、1937)

『マリア・カンデラリア』(エミリオ・フェルナンデス、1944)

『番場の忠太郎』(中川信夫、1955)

『いれずみ半太郎』(マキノ雅弘、1963)

『悲しみと哀れみ』(マルセル・オフュルス、1969)

『炎』(アドルフォ・アリエッタ、1978)

ジャグラー ニューヨーク25時』(ロバート・バトラー、1980)

 

ベスト短編は『風』(瀬川順一、1977)。

 

コントレ賞こと新人監督賞は『Leleka』のハラルド・フッターHarald Hutter)。

 

よいお年を!

晦日なので一年を振り返ってみる。

一昨年がめちゃめちゃ仕事多かった反動で、昨年はかなり暇だったのだが、その反動か、今年は割と忙しかった。たぶん来年は暇だろう(笑)。

年明けは二度目の(!)『白夜』論(というかブレッソン論)を書いたが、既に昔一度書いた作品なので、非常に難儀しながら書いた。
その後、松村くんのレトロスペクティヴに合わせた松村論(というかエッセイに近いが)と、ムレ論をほぼ同時に依頼を受け、先に前者を仕上げてから、間髪入れず後者を仕上げるつもりだった。しかし、ムレについては講演予定もあったので、先にパワポ作っておけば原稿が捗るのではないかと思い作り始めたら、それだけでカンヅメ期間が終わってしまい、結局、帰宅してから書いた(笑)。

その後、ムレの特集上映の全作品の字幕監修も成り行き上、ボランティアで引き受けることになり、これは上映が終わった後も、短命で終わってしまった某動画配信サービスでの配信直前まで改訂が続けられた(結局、あれは反映されたのだろうか)。
そしてムレの講演の方はアンコールがあり、合計三回もやった(こんなこと初めて)。一応、全回微妙に内容を変えている辺りが職業倫理(まあ全回参加する人がいるとも思えないんだけど)。

夏には新たに発足したB学校のドキュメンタリー・ワークショップの講師陣に名を連ねることになり、堀くんの「天竜区」シリーズについて大川さんと楽しく対談した。来年以降もできればこの対談をシリーズ化しようと思っており、次回もあっと驚くようなテーマを考えたのだが、さて企画が通るかどうか。

後半はようやく暇になったので、怒涛の映画祭ラッシュ三連チャンを楽しんでいたところ(山形ではななこさんとゴメス夫妻と毎晩飲んだ)、中国の未知の自主上映団体から全拙作を上映したいという旨のメールが来た。
最初は半信半疑だったのだが、熱心にメールしてくれるので、久々に拙作の上映素材を作成することになったのだが、何せ二十年まえのデジタルデータなので、これまた作成に難儀した。

さらに私のメールインタビューまでしたいというので、何と物好きなと思いつつ了承したところ、単に拙作についての質問ではなく、私のこれまでの批評家としての活動をめちゃめちゃフォローした上で、細かい質問を繰り出してくるので、これには吃驚した。都合全六回のやりとりで、普段の原稿くらいの字数を書いたのだが、先方の質問の字数はそれより多かった(笑)。

年末に上海で予定されていた上映会は、わが国のアホ首相の失言のために延期になり、年初で南京で行われることになった。これ以上、両国の関係が悪化しないことを願う。

Happy New Year !

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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 早速2024年のベストテンを。今回もあえて時流に逆らい、全て映画館で見たものに限定で。

まずは新作映画ベスト。先達に敬意を表し、生年順。
「至福のレストラン 三つ星トロワグロ」(フレデリック・ワイズマン
エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」(マルコ・ベロッキオ
瞳をとじて」(ビクトル・エリセ
「アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家」(ヴィム・ヴェンダース
ビートルジュース ビートルジュース」(ティム・バートン
ヒットマン」(リチャード・リンクレイター
「スユチョン」(ホン・サンス
「孤独の午後」(アルベール・セラ)
「ザ・バイクライダーズ」(ジェフ・ニコルズ
「ジ・アザー・ウェイ・アラウンド」(ホナス・トルエバ

次に旧作映画ベスト。公開年度順。
「フィリバス」(マリオ・ロンコローニ、1915)
「月よりの使者」(田坂具隆、1934)
「闘魚」 [前後篇](島津保次郎、1941)
「國際密輸團」(伊藤大輔、1944)
「地獄の波止場」(小杉勇、1956)
「うなぎとり」(木村荘十二、1957)
「時は止まりぬ」(エルマンノ・オルミ、1958)
「ケンちゃんたちの音楽修行 ヤマハ音楽教室四才児初期の記録」(時枝俊江、1965)
「ムービー・オージー」(ジョー・ダンテ/ジョン・デイヴィソン、1966-2009)
「静かに燃えて」(小林豊規、2023)

ベスト短編は「奇妙な戦争」&「Scénarios」(ジャン=リュック・ゴダール)。しかしゴダールの「新作」を同じ年に二本も見ることになるとは…流石にもうないと思うが(笑)

コントレ賞こと新人監督賞は「ない、あるいはひかりのような」の川添彩に決定!ちなみに日本人受賞者は草野なつか以来、何と十年ぶり!(選んだ本人もびっくり)。

よいお年を!

晦日なので一年を振り返る。昨年は「後半だけで普段の三倍は仕事をしたので、当分は仕事の依頼はないだろう」と書いたが、本当にその通りになった(笑)。通常業務(大学の講義、映画祭の審査、その他チラシ原稿など)を除くと、「中央評論」にルイーズ・ブルックス論を発表し(書いたのは去年だけど)、勤務先で黒沢清について講演し、東京藝大で筒井さんを交えて大江くんとトークしたくらい。ホントはあと年末に一本、年始に一本書かなくてはいけないのだが、数日前から発熱し、色々と予定が狂ってしまった(すみません)。黒沢さんについての講演は、以前、大島以後の現代日本映画を映画史の講義では扱っていないという話を青山さんにした際に、それはぜひ取り上げるべきだと言われ、わかりましたと二つ返事で引き受けたものの、ついに約束を果たせず仕舞だったので、そのリベンジのつもりで、ノーギャラにもかかわらず(笑)、それなりに準備をして臨んだのだが、主催者の努力不足で蓋を開けてみたら、学内の先生と学生合わせてたった二十人弱しか聴衆が集まらず…。このまま埋もれさせておくのももったいないので、近いうちに講義動画として限定公開するつもり(これもホントは年末にアップするはずだったのだが…)。個人的に今年最大の映画的事件は、ベルナール・エイゼンシッツさんの東京藝大での講義に全回参加させてもらえたこと(ついでに鎌倉散策にまでお供した)。関係者の皆さんのご厚意に感謝。

Happy New Year !

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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 早速2023年のベストテンを。今回もあえて時流に逆らい、全て映画館で見たものに限定で。

その前に特別賞を。
オタール・イオセリアーニの全作品。
理由はここに記すまでもないだろう。

まずは新作映画ベスト。先達に敬意を表し、生年順。なおベスト候補が20本近くもあったので、今回は特例として、映画祭でしか上映されていないものは除外した。

「遺灰は語る」(パオロ・タヴィアーニ
「フェイブルマンズ」(スティーブン・スピルバーグ
「枯れ葉」(アキ・カウリスマキ
「小説家の映画」(ホン・サンス
「ザ・キラー」(デビッド・フィンチャー
インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」(ジェームズ・マンゴールド
「ショーイング・アップ」(ケリー・ライカート)
アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」(ジェームズ・グレイ
「アステロイド・シティ」(ウェス・アンダーソン
「鯨の骨」(大江崇允)

なお、映画祭で見た新作で良かったものは「メニュー・プレジール レ・トロワグロ」(フレデリック・ワイズマン)、「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」(マルコ・ベロッキオ)、「アンゼルム」(ヴィム・ヴェンダース)、「水の中で」(ホン・サンス)、「白塔の光」(チャン・リュル)、「耳をかたむけて」(リュウ・ジャイン)など。

次に旧作映画ベスト。基本的に初見のものに限ったが、修復版で印象が変わったものに関しては初見扱いにした。製作年度順。

「雄呂血」(二川文太郎、1925)
「アンニー可愛や」(ウィリアム・ボーディン、1925)
「上陸㐧一歩」(島津保次郎、1932)
「青空恋をのせて」(トム・バッキンガム、1932)
「霧笛」(村田実、1934)
「幸運を!」(サッシャ・ギトリ、1935)
「月夜鴉」(井上金太郎、1939)
「女學生記」(村田武雄、1941)
「トルテュ島の遭難者たち」(ジャック・ロジエ、1976)
「ファースト・カウ」(ケリー・ライカート、2020)

ケリー・ライカートは同日に公開された二本とも素晴らしかったので、新作と旧作のベストに入れるという裏技を使った。

ベスト短編は「ブラック・アンド・タン」(ダドリー・マーフィー、1929)と「砲台のあった島 猿島」(野田真吉、1987)

コントレ賞こと新人監督賞は「犯罪者たち」のロドリゴモレノ(もっとも長編五本目のようではあるが)。

しかしパレスチナ問題に深い関心を寄せて映画作りをしていたゴダールとストローブが亡くなった途端に、ガザでの虐殺映像が現在進行形でSNSに流れてくる時代になるとは…。即時停戦を。

よいお年を!

あっという間に一年経った。今年は通常業務(大学の講義、映画祭の審査、その他チラシ原稿など)をこなしつつ、講演二本(ロジエ、モンテイロ)と原稿四本(ロジエ、ルイズ・ブルックス野田真吉、大江崇允)が立て続けに入ったので、めっちゃ忙しくて死ぬかと思った。こんなに忙しかったのはいつ以来だろうと思ったら、たぶん八年前で、その時は明らかにキャバ以上の仕事を抱えすぎた結果、交通事故に遭い、死線をさまよった(笑)。今年ももしかしたら不吉なことが起きるのではないかと、ヒヤヒヤしつつ仕事をこなしていたのだが、何事もなくこうして大晦日を迎えることができた。まあ今年の後半だけで普段の三倍は仕事をしたので、当分は仕事の依頼はないだろう(笑)。アテネで対面で講演をするのは十二年ぶり、ユーロで講演するのはたぶん初めてだと思うのだが、おかげでキノハウス全階でトークをするという偉業を達成できた(笑)。どちらも満席で、無事に客寄せパンダとしての役割を果たせてホッとしたが、客席にノーマスクの人がチラホラ見られたのが不安ではあった。皆んな映画館ではマスクしようね。今年は「吉野葛」で映画作家としてスタートして実は二十周年の節目に当たっていたので、その記念にあまり見る機会のない短編二本「火の娘たち」「韓流刑事」を期間限定で配信したのだが、皆さまお楽しみいただけましたでしょうか(後者は1/3まで公開中)。ちなみに2024年はこのブログも二十周年である。早いもんだ。

Happy New Year !

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 早速2022年のベストテンを。今回もあえて時流に逆らい、スクリーンで見たもの限定で。

その前に特別賞を。

青山真治ジャン=リュック・ゴダールジャン=マリー・ストローブの全作品。

理由はここに記すまでもないだろう。なお、ここに吉田喜重を付け加えないのは必ずしもその全作品を肯定している訳ではないため。

まずは新作映画ベスト。先達に敬意を表し、生年順。

『クライ・マッチョ』(クリント・イーストウッド

『ウエスト・サイド・ストーリー』(スティーブン・スピルバーグ

『あなたの顔の前に』(ホン・サンス

『アネット』(レオス・カラックス

『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(ウェス・アンダーソン

『炎のデス・ポリス』(ジョー・カーナハン

『ツガチハ日記』(ミゲル・ゴメス/モーレン・ファゼンデイロ)

『パシフィクション』(アルベール・セラ)

『みんなのヴァカンス』(ギヨーム・ブラック

『グリーン・ナイト』(デヴィッド・ロウリー)

次に旧作映画ベスト。選んだら十本では収まらなかったので、初見のものに限った。製作年度順。

ドン・カルロスのために』(ミュジドラ、1921)

『13人の女』(ジョージ・アーチェインバウド、1932)

『結婚適令記』(青山三郎、1933)

『おせん』(石田民三、1934)※断片のみ

『明日は日本晴れ』(清水宏、1948)

『こだまは呼んでいる』(本多猪四郎、1959)

『女ばかりの夜』(田中絹代、1961)

『ブラッド・ブラザース 刺馬』(張徹、1973)

『無気力症シンドローム』(キラ・ムラートワ、1989)

『語る建築家』(チョン・ジェウン、2011)

ベスト短編は『愛の果実』(アレクサンドル・ドヴジェンコ、1926)

コントレ賞こと新人監督賞は『Human Flowers of Flesh』のヘレナ・ヴィットマン(Helena Wittmann)。また奨励賞に『日本原 牛と人の大地』の黒部俊介。