未来の巨匠たち その6

a)『女たち』『不安』『結婚学入門(恋愛篇)』(佐藤央)△
b)『シャーリーの好色人生』『結婚学入門(新婚篇)』(佐藤央)△
c)『ヒズ・ガール・フライデー』(ハワード・ホークス)◎
寝坊して三宅唱くんの回を見逃してしまう。すでに全部見ていたものばかりだが、申し訳ない。
『女たち』から最新作『結婚学入門(新婚篇)』までの全作品を通して見て思ったのは、音楽を入れ過ぎなんじゃないか、音楽がシーンにマッチしていないんじゃないか、音楽を入れるタイミングが微妙に違うんじゃないかということ。次回は改善を望む。また『結婚学入門(新婚篇)』については、前作より後退しているような印象を受けた(特に脚本面において)。この作品がホークスの『ヒズ・ガール・フライデー』と『赤ちゃん教育』を下敷きにしていることは誰の目にも明らかだが、「下敷き」が単なる「下敷き」に終っているような気が。具体的に言うと「犬」と「カツラ」が有機的に物語構造に組み込まれておらず、単にバラバラなネタに終始しまっているし、「タイムリミット」がなし崩しに意味を失ってしまっているし(これは女長官のキャラ設定と密接に関わっている)、後半、取調室のシーンで科学者が意味ありげな台詞を言う割にそれが物語的に何の意味も持っていないようなのも謎だし(もっともこのシーンで机の隅にカツ丼の容器が置いてあって、一発で取調室だとわかる演出はベタ過ぎるが個人的にはツボ)、彼があっさり釈放されてしまうのもいかがなものかと思う。また直後に『ヒズ・ガール・フライデー』を見てしまったせいか、役者たちの動きにキレがないのも気になった(比較するのは酷だが)。
マイムレッスン http://d.hatena.ne.jp/hj3s-kzu/20070422
結婚学入門(恋愛篇) http://d.hatena.ne.jp/hj3s-kzu/20091118