マギー・チャンを讃える

hj3s-kzu2005-01-15

a)『CLEAN』(オリヴィエ・アサイヤス
朝11時すぎに行くと『DEMONLOVER』のチケットはすでに完売。まあすでに見たからいいけど。*1。『CLEAN』の二回目の上映の整理番号も90番台だった。あぶないあぶない。すでに見た友人たちの前評判がよかっただけに『CLEAN』には期待して臨んだのだが、個人的にはあまり乗れず(ニック・ノルティにはやられたし、マギー・チャンも良かったけど)。会場で血浦君に会ったので上映前に二時間、上映後にさらに三時間ほどお茶をする。前半戦は香港映画(主にチャウ・シンチーマギー・チャン)、後半戦は見たばかりの作品から、同じ「ジャンキー母もの」なら『THE HEART IS DECEITFUL ABOVE ALL THINGS』(アーシア・アルジェント)の方が遥かに感動すると彼は力説していた(これを聞いた藤原君が「ジャンキーは子供を育ててはいけない」と道徳的な批判をしていた)。さらに話はとび、『衝動殺人 息子よ』(木下恵介)がいかにエグいかについて嬉々として語る血浦君(聞いた限りでは確かに凄そう)。私が普段見ないような映画を彼はたくさん見ていて(「別に見なくていいよ」と必ず言われる)、それを語る彼の語り口があまりにも面白いので、それだけで満腹になり、話題になった映画はたいてい見ないことが多い。そういえば、世界的に映画の地盤沈下が起きているので、昔「バーゲン品」だと思われていた映画(デ・パルマ、カーペンター、リンチ、あるいはイタリアB級映画)が今脚光を浴びている、という鋭い指摘を彼はしていた(もちろん彼はその「バーゲン品」を愛しているのだが)。稲川氏の応援に上映後のトークショーに行くという彼と別れ、疲れたので帰宅。

*1:日仏の図書館にDVDあり。ただし字幕なし。