a)『勝手に逃げろ/人生』(ジャン=リュック・ゴダール)◎
b)『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(ウォン・カーウァイ)△
c)『ヴァル・ルートン/影の中の男』(ケント・ジョーンズ)○
ヴァル・ルートンのドキュメンタリーはもともとケーブルテレビ向けに撮られたのだと思うが、この手のものとしてはよくできている。映像の抜粋とその編集(どこで始まりどこで終わらせるか、それらをどのように組み合わせるか)に、ルートン製作作品(ターナー、ロブスン、ワイズ)への愛が感じられてよい。耳が英語リスニングモードになっていたので、黒沢清の日本語が急に聞こえてきたときには一瞬聞き取れなかった。質問者の蓮實重彦の声が全てカットされていたのは残念。背景の感じからすると撮影場所はB学校地下の試写室ではないかと。