a) 『喜劇・女は男のふるさとョ』(森崎東)◎
b) 『喜劇・特出しヒモ天国』(森崎東)◎
『特出しヒモ天国』についてはid:hj3s-kzu:20041102を。これら二本の傑作を続けてみると『女は男のふるさとョ』と『特出しヒモ天国』の間のたったの四年間に森崎東が古典映画から現代映画へと駆け抜けていった事実が画面の水準からわかる。また包丁とは貧乏人に許された唯一のささやかな武器であることも。こんなにも見る者を号泣させる日本の映画作家は他にマキノ(それに加藤泰)くらいしか思いつかない。