a)『結婚相談』(中平康)○
b)『五月みどりのかまきり夫人の告白』(牧口雄二)△
『結婚相談』は、ヒロインの心情の距離を置いたコメンタリーとして、「宣伝カーから流れる歌謡曲」のようなショットをあからさまに時折インサートしてしまうあたりに、結構いい線まで行っていながらついに中平康が一流の映画作家にはなれなかった原因があるような気がする。
『かまきり夫人の告白』は、ほぼ全編ソフトフォーカスで撮られているが、あの五月みどりがとてもキレイで驚いたし、山城新伍の下らない下ネタが炸裂していて面白かった(合掌)。脳みそがとろけて流れてしまいそうな脚本のボンクラな破壊力は相当なもので、可笑しくって可笑しくって上映中、何度も腹を抱えて笑った。ボンクラ映画好きには堪らない逸品。DVD化もされているので、よかったらどうぞ。
それにしてもヴェーラは今やボンクラ映画のメッカとなりつつあるような気がする。